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日本国憲法制定に至る過程

                                 皆川尚一牧師
1.1945(昭和20)年10月14日マッカーサーが近衛文麿に改憲を命じた。
  当時、近衛文麿は東久邇宮内閣の無任所大臣(副総理相当)で
  あった。
2.しかし、同月東久邇宮内閣は辞職し、幣原喜重郎内閣が立つ。
  マッカーサーは幣原首相にも憲法改正着手を命じた。そこで幣原は
  松本丞治国務大臣に改憲を命じた。
3.こうして近衛改憲プロジェクトと松本憲法問題調査委員会が並立し
  た。さらに、社会党、共産党、進歩党、自由党、その他民間からの
  改正案が乱立するようになった。
4.近衛は独自の改正案を出したが、同年12月6日A級戦犯容疑者と
  して逮捕令が出され、出頭日の16日に近衛は服毒自殺を遂げた。
5.1946(昭和21)年2月1日、毎日新聞が松本の主宰する憲法問題調査
  委員会の改正試案をスクープして一面トップに掲載した。その内容は
  明治の大日本帝国憲法とほとんど変わらないものであった。松本は
  GHQに対して、本当の試案は新聞の発表したものとは異なると弁明。
  GHQは本当の試案の提出を命じた。その一週間後、「松本試案」が
  GHQに提出されたが、マッカーサーはこれを却下した。
6.かくて、同年2月4日マッカーサーはGHQ民生局長ホイットニーに憲法
  改正草案の作成を命じ、次の「マッカーサー三原則」を提示した。
  (1)天皇制の護持、(2)戦争放棄、(3)封建制度の廃止
7.ホイットニーはGHQ民生局内のニューディール派と呼ばれるユダヤ
  系アメリカ人の左翼主義者たち25人を会議室に招集し、9日以内に
  憲法草案を提出するように命じた。25人は全員が憲法について全く
  の素人であった。数日後に、25人の中のひとりだったユダヤ人青年
  のミルトン・エスマンが「日本の専門家を招いて相談すべきだ」と提案
  した。するとホイットニーは即座にこのチームからエスマンを追放し
  た。新しい日本国憲法は、日本をアメリカの従属下に置くために何と
  してもアメリカ人が定めたものでなければならなかった。作業は会議
  室にこもって、不眠不休に近いような状態で行われ、怖いもの知らず
  の集団によって、たった7日間で完成した。以上の事情は当時22歳で
  民生局の日本国憲法草案作成員のひとりだったベアテ・シロタという
  ユダヤ娘(GHQの通訳)の回想録に記されている。彼女は今83歳で
  ニューヨークのマンハッタンのウエストサイドに住んでいる。
8.このGHQ作成の憲法草案は、同年2月13日に日本政府に提示され
  た。吉田 茂外相や白州二郎はホイットニーに対して、「憲法改正案
  は飛躍しすぎている」と言って反対したが、無駄であった。これは指令
  であったのだ。
9.そこで日本政府はGHQ案の翻訳や細部の検討に時間を費やした
  結果、同年11月3日新しい日本国憲法公布に漕ぎつけたのであった。
                     (以上、2007年6月17日 皆川尚一記)

              参 考 資 料
1.「日本国憲法」(インターネットより)
2.「大日本帝国憲法」(インターネットより)
3.「日本国憲法」(注釈付)自由国民社刊 
   2001「現代用語の基礎知識」の付録
4.「やさしいことばで日本国憲法」(英文からの新訳)マガジンハウス刊
5.施行60年 「ビジュアル日本国憲法」 別冊宝島 宝島社刊
  この本には色々な立場の意見が反映されている(公明党まで)。
  「日本一人権を制限されている人」は「天皇及び皇族」であることも
   指摘している。
6.別冊正論 「日本国憲法の正体」 産経新聞社刊
7.「GHQ日本占領史序説」 日本図書センター刊 解説・訳 
   竹前栄治/今泉真理
8.「天皇と神道」(GHQの宗教政策)ウイリアム・P・ウッダード著 
   阿部美哉訳 サイマル出版社刊
9.「日本人に謝りたい」 (あるユダヤ人の懺悔)モルデカイ・モーゼ著
   久保田政男訳 日新報道刊
10.「白州二郎 占領を背負った男」北 康利著 講談社刊 
11.「白州二郎」(コロナ・ブックス)平凡社刊
12.「ユダヤ製国家 日 本 」ラビ・マービン・トケイヤー著
13.「近代憲法成立の歴史的経過」(インターネットより)
   特に帝政崩壊後にドイツ国民議会が制定した「ワイマール憲法」
   参照。モルデカイ・モーゼはGHQ制作の「日本国憲法」が「ワイマー
   ル憲法」の丸写しであることを指摘している(「日本人に謝りたい」
   pp89〜132)。

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