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                                        2015/05/17の礼拝説教
  人生の逆転劇

   第一テモテ1:12〜17
   
                   皆川尚一牧師
 わたしは、自分を強くして下さったわたしたちの主キリスト・イエスに感謝する。主はわたしを忠実な者と見て、この務めに任じて下さったのである。わたしは以前には、神をそしる者、迫害する者、不遜な者であった。しかしわたしは、これらの事を信仰がなかったとき、無知なためにしたのだから、あわれみをこうむったのである。その上、わたしたちの主の恵みが、キリスト・イエスにある信仰と愛とに伴い、ますます増し加わってきた。「キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世にきて下さった」という言葉は、確実で、そのまま受けいれるに足るものである。わたしは、その罪人のかしらなのである。しかし、わたしがあわれみをこうむったのは、キリスト・イエスがまずわたしに対して限りない寛容を示し、そして、わたしが今後、彼を信じて永遠のいのちを受ける者の模範になるためである。世々の支配者、不朽にして見えざる唯一の神に、世々限りなく、ほまれと栄光とがあるように、アァメン(第一テモテ1:12〜17)。

罪人のかしらパウロ

 使徒パウロは《13節》でこう言っています。
 「わたしは以前には、神をそしる者、迫害する者、不遜な者であった。しかしわたしは、これらの事を信仰がなかったとき、無知なためにしたのだから、あわれみをこうむったのである」
と。パウロは以前サウロという名のユダヤ教徒として、天地創造の神に対する信仰を持っていたのです。持っていたどころか、熱烈な信仰者でした。しかし、ナザレの村出身のイエスが神から遣わされたキリストであることは信じられなかった。その意味で信仰が無かったわけです。つまりナザレのイエスに対する無知のゆえに、神をそしり、主イエスとキリスト教徒を迫害し、神に対して高慢不遜な態度を示したのです。
 その結果、エルサレム中のキリスト教徒を牢獄につないだり、処刑したりする働きの指揮者になり、北方のシリヤのダマスコにまでキリスト教徒撲滅のため兵士たちを率いて乗り込んで行きました。しかし、ダマスコの町に近づいた時、天から現れた復活のキリストが真昼の太陽よりも明るい光でサウロを地面に倒して言いました。「サウロ、サウロ、なぜわたしを迫害するのか。とげのある鞭を蹴れば自分が傷つくだけだよ」と。
「主よ、あなたはどなたですか」。「わたしは、お前が迫害しているナザレのイエスだ。ダマスコの町に入って、新しい任務を受け取りなさい」。

生まれ変わった神の使徒
 それは「イエス・キリストこそ真のキリストである」と世界中に宣べ伝える任務でした。今まで偽物だと宣伝していたのに、逆転して本物のキリストだと宣伝することになりました。これはまさに人生の逆転劇です。ユダヤ人の間では裏切り者として迫害されることになりました。しかし、パウロにとっては、自分のような罪人のかしらを憐れんで救ってくれた神様は、どんな罪人でも赦して救って下さるという証拠であり、自分がその模範とされたんだと思うと、勇気百倍して、「あなたも必ず救われますよ」と呼びかけていく力になったのです。パウロが「自分を強くして下さったイエス・キリストに感謝する」と言うのはその意味です。

人生の逆転劇
 それと同じく神様は各人の人生に逆転劇を備えて下さいます。例えば、わたしたちの教会の最年長の兄弟内藤信一さんは、今年6月12日で満96歳になります。内藤さんは日本海軍に入って戦艦長門に乗り組んでいましたが、昭和19年5月17日にサイパン島の守備隊勤務を命じられました。25歳の時です。しかし、サイバンに着いて一週間後に、今度はトラック島に移れという命令を受けて、6月2日にトラック島へ移動しました。すると6月12日にアメリカ軍のサイバン攻略戦が火蓋を切って落とされ、7月7日に日本軍サイパン島守備隊は全員玉砕したのです。内藤さんは神様のお計らいで九死に一生を得て帰国し、1990年71歳で当教会で洗礼を受けて救われました。

人生を支配する神
 皆さん、わたしたちは偶然この世に生まれたのではありません。17節にこう書いてあります。
 「世々の支配者、不朽にして見えざる唯一の神に、世々限りなく、ほまれと栄光とがあるように、アァメン」(第一テモテ1:17)。
各人の人生を愛と憐みとをもって支配しておいでになる天地創造の神様がわたしたち人間の生みの親なのです。わたしたちは永遠不滅の神の栄光とほまれとを受けるためにこの世に生まれて来ました。だから、父なる神様はどんな逆境からでもわたしたちを引き上げて、神の子の誉れを顕わす人に作り替えて下さいます。それゆえ救い主イエス・キリスト様を信じて自分の人生を明け渡し、神のほまれと栄光を顕わすために献げようではありませんか。アーメン                           
次回予告 15.06.07  正しい良心(第一テモテ1:18〜20)


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