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                                        2015/08/16の礼拝説教
  高齢者を大切に

   第一テモテ5:1〜2               皆川尚一牧師
   老人をとがめてはいけない。むしろ父親に対するように、話してあけなさい。若い男には兄弟に対するように、年とった女には母親に対するように、若い女には、真に純潔な思いをもって、姉妹に対するように、勧告しなさい(第一テモテ5:1〜2)。

老年の祝福

 ここに書いてある「老人」と言う語はギリシャ語で「プレスビュテロス」で、「長老」と訳されるのが普通です。しかし、ここでは「老人」という意味で使われています。つまり一種の尊敬の心がこめられた言葉なのです。旧約聖書の律法には高齢者に対する尊敬は神様に対する尊敬として記されています。
 「あなたは白髪の人の前では、起立しなければならない。また老人を敬い、あなたの神を恐れなければならない」(レビ記19:32)
とあります。それは神様から長年にわたって愛され恵まれてきた存在であるということと、その人の中に蓄えられている信仰や愛や徳が周りの人々に祝福をもたらすという理由からです。
 例えば、昔、族長ヤコブはヨセフに招かれてエジプト王の前に立った時、王を天地創造の神の御名で祝福しました。そして、「あなたの年はいくつか」と王に質問されると答えました、「わたしの旅路の年月は、130年です。わたしのよわいの日はわずかで、ふしあわせで、わたしの先祖たちは及びません」と。ヤコブは飢饉で落ちぶれていましたけれども、堂々と両手を高く挙げて神の御名でエジプト王を祝福したのです。

老人をとがめてはいけない
 また、テモテへの手紙では「老人をとがめてはいけない」とありますが、この「とがめる」のギリシャ語「エピプレッソウ」は「叱る、咎める、叱責する」という意味ですから、、「ダメじゃないですか」と言って厳しい口調で叱りつけることを戒めたのです。どんなに徳の高い、信仰者であっても年を取ってくるとその年齢相応の弱さが出てきます。自分でやろうとしても出来ないもどかしさに打ちのめされることもあります。若人から見ると、老人の弱さはなかなか理解しにくいでしよう。だから叱りつけないで、父親や母親に対するように愛情をこめて話してあげなさいと勧めています。

戦争経験者の言葉
 わたしたちは昨日、戦後70年目の終戦記念日を迎えました。終戦の年、昭和20年(1945年)に生まれた人は、今年70歳の老年になるわけです。しかし、わたしたちの教会には今年96歳の内藤信一さん、91歳の磯野房子さん、90歳のわたし皆川尚一など、戦争を潜り抜けてきた経験者たちがいます。戦争経験者たちは、この戦争がどうやって始まり、どうやって敗戦となり、そして戦後の日本がどうやってここまで復興してきたかをつぶさに体験して来ました。わたしたちの生きる課題は、どうしたら平和な日本や平和な世界を築いて行けるかです。
 今年もNHKのテレビ番組に出て来る高齢者たちは、判で押したように、「戦争をすれば命が失われる。戦争は悪魔だ。絶対に戦争をしてはいけない」と語ります。これは戦後の日本人が、占領軍から押し付けられた平和憲法と同じく、70年間マインドコントロールされてきた宣伝の結果です。
 聖書を開いてみて、はっきりわかるのは、戦争の発端は悪魔が神様に背いて人類を巻き込んで始まったのであって、キリストが悪魔を滅ぼすことによって終結し、永遠の平和がもたらされるということです。それまでは、戦争は嫌でも続くのです。わたしたちは出来るだけ戦争しないで済むように話し合いで紛争を解決するように神様の助けを祈りつつ、努力しなければなりません。わたしたちの先輩の日本人たちは平和と独立を求めて一生懸命努力しましたが、どうしても戦争しなければならなくなったのです。それはアメリカ・イギリス・シナ・オランダ等がABCD包囲陣を敷いて、南方諸国から日本に運ばれる石油資源のルートを断ち切ったためです。日本占領軍の総司令官マッカーサーがアメリカ上院で、「われわれでもああいう立場に立たされたならば戦争に踏み切ったであろう」と証言したような状況だったのです。国際的には、戦争は外交の行き詰まりを打開するためのやむを得ない一手段と考えられてきました。「ある程度戦争に勝った時点で、和平交渉に持ち込む」、というのが世界の常識です。しかし、日本はそのタイミングを見出すのに失敗し、敗戦しました。それでも戦後70年の今日を迎えられたのは神様の深い憐みにより、また国際社会の理解と友情によることはどんなに感謝しても足りないと思います。どうか、皆さん、神様に愛され、世界人類から愛され尊敬される国として善い美しい日本国を再建して行けるように、高齢者を大切にして、祈りつつ努力しようではありませんか。アーメン

次回予告 15.08.23 女性の立場(第一テモテ5:3〜16)


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