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                                            2012/11/18の礼拝説教
喜んで献げる

出エジプト22:29
Uコリント9:6〜7
ルカ21:1〜4               皆川尚一牧師
喜んで献げる
  「あなたの豊かな穀物と、あふれる酒とをささげるに、ためらってはならない」(出エジプト22:29)。

  これは神様に献げ物をする心構えを言っているのです。献げ物をするのにためらわないとは、喜んで献げるということです。豊かな穀物とはカナンの地での麦の栽培が成功して豊作となった場合、また、あふれる酒というのは葡萄の栽培が成功して豊作となり、大きな酒瓶にあふれるばかりのワインが得られた場合を指しています。それほど豊かな穀物や酒をもらっているのに、その一部を神様に献げるのをためらうことがあるのでしようか? ためらうとは、惜しむということです。人間の欲には際限がなく、豊かに持っている人はなるべく減らしたくない、殖やしたいと思うのが常です。「金持喧嘩せず」という諺の通りに、気に障ることがあってもじっと我慢して余計なお金が出て行かないようにします。それと同じく、献げ物も喜んでではなく自分の財布が痛まない程度に献げておくのです。これは神様の恵みを喜ぶ喜びが乏しい時に起る現象です。

神の恵みを数える
 心をいつも天のお父様に向けているとどんなに沢山の恵みを頂いているかが分かります。《詩篇103:1〜5》を見て下さい。
 「わがたましいよ、主をほめよ。
 わがうちなるすべてのものよ、
 その聖なるみ名をほめよ。
 わがたましいよ、主をほめよ。
 そのすべての恵みを心にとめよ。
 主はあなたのすべての不義をゆるし、
 あなたのすべての病をいやし、
 あなたのいのちを墓からあがないいだし、
 いつくしみと、あわれみとをあなたにこうむらせ、
 あなたの生きながらえるかぎり、
 良き物をもってあなたを飽き足らせられる。
 こうしてあなたは若返って、わしのように新たになる」。

 これはダビデの歌ですが、彼は、神の恵みを数えて心に留めています。すべての罪の赦し、すべての病の癒し、死の危険からの救い、神様の愛はこれでもか、これでもかと頭から注がれて、生きている限り良き物で満足させてくれる。こうしてあなたは若返って鷲のように新たになる。鷲は1年に1度全部の毛が抜け変わって新しくなると言われていますが、そのように人間も眠っている間に全部内側から新しく作り変えられて行くのです。

 ここで、ダビデが「わがたましいよ」と呼びかけているのは、人間の霊魂が二重構造になっているのを知っていたからです。人間の霊魂は高い自分と低い自分から成っています。英語で言えば、「高い自分」(ハイアー・セルフ)と「低い自分(ロアー・セルフ)」です。高い自分は神様につながろうとし、低い自分は肉体的欲望につながろうとします。人間は高い自分を通して神の恵みを受け取り、全身全霊に満たします。そして、肉体的欲望をコントロールしてより高い自分へと成長するのです。神様の愛を喜ぶハイアー・セルフが、低い自分を諭して、自分を引き上げて神様に献げます。これは良心の声と言っても良いでしょう。わたしたちも内なる声に耳を傾けて、神様につながる喜びの人となりましょう。

レプタ二つの献げ物
 イエス様は《ルカ21:1〜4》で貧しいやもめの献金を見ました。
 「イエスは目をあげて、金持たちがさいせん箱に献金を投げ入れるのを見られ、また、ある貧しいやもめが、レプタ二つを入れるのを見て、言われた、『よく聞きなさい。あの貧しいやもめはだれよりもたくさん入れたのだ。これらの人たちはみな、ありあまる中から献金を投げ入れたが、あの婦人は、その乏しい中から、持っている生活費全部を入れたからである』」。
 レプタ二つとは、現代の日本では百円玉二つと思えば良いでしょう。このやもめは神様の恵みに感謝するあまり、生活費全部を献げたのです。そんな事情は人には分からなくても、神様には分かっていますから、喜んで受け入れて下さいます。そして、このやもめが暮らして行けるように助けて下さいます。ですから、わたしたちも、すべてを見ておいでになる神様に精一杯の感謝を表したいものです。

Sさんの献げ物
 昔、わたしたちの教会で会堂建築をしたとき、長く喘息の発作で病院に入院していたSさんが、お見舞いに行った牧師のわたしに献金を申し出ました。その金額が多かったのでわたしは、「あなたの退院の時のために持っておられた方が良いのではありませんか」と勧めました。するとSさんは、「退院の時には神様が必要を満たして下さるでしょう。しかし、今、わたしはこのお金を献げたいのです。どうかお取次ぎ下さい」と強く言われました。そこで、わたしは彼女の信仰と感謝の念とを尊重して受け入れ、会堂建設献金としてお取次ぎしました。

 このように、わたしたちも神のお導きに従って精一杯の感謝を献げて生きて行こうではありませんか。
                                     アーメン
次回予告 12.11.25  収穫感謝祭(出エジプト23:14〜16)

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