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                                            2012/4/15の礼拝説教
頑固の原因

出エジプト4:21〜23
ローマ1:28〜32
ヨハネ12:40〜43               皆川尚一牧師
頑固の原因
  主はモーセに言われた、「あなたがエジプトに帰ったとき、わたしがあなたの手に授けた不思議を、みなパロの前で行いなさい。しかし、わたしが彼の心をかたくなにするので、彼は民を去らせないであろう。あなたはパロに言いなさい、『主はこう仰せられる。イスラエルはわたしの子、わたしの長子である。わたしはあなたに言う。わたしの子を去らせて、わたしに仕えさせなさい。もし彼を去らせるのを拒むならば、わたしはあなたの子、あなたの長子を殺すであろう』と」(出エジプト4:21〜23)。

  ここには、モーセがエジプト王パロの前で神の奇跡を行っても、パロは心を頑なにして、イスラエルの民をエジプトから去らせないであろう。その原因は神様がパロの心を頑なにするからだと言われています。これをモーセに告げたのは、ヤーウェの神でありました。神様が人の心を頑固にするというのは、本当でしようか。それでは神様が悪を行うこと、あるいは人を罪におとしいれることになるのではありませんか。

頑固の原因
 聖書には、こういう直接的な言い方が時々見受けられますが、頑固の原因の第一は、人の罪です。さきほど朗読した《ローマ1:28〜32》に、
 「そして、彼らは神を認めることを正しいとしなかったので、神は彼らを正しからぬ思いにわたし、なすべからざる事をなすに任せられた。すなわち、彼らはあらゆる不義と悪と貪欲と悪意とにあふれ、ねたみと殺意と争いと詐欺と悪念とに満ち、また、ざん言する者、そしる者、神を憎む者、不遜な者、高慢な者、大言壮語する者、悪事をたくらむ者、親に逆らう者となり、無知、不誠実、無情、無慈悲な者となっている〜(以下、略)。
と記されている通りです。

 しかし、神様が人を教え、諭して、悔い改めさせようとしても、いうことを聞かないならば、神様はその人を「正しからぬ思い」に引渡し、悪を行うままにさせる。これが「人の心を頑なにする」という意味なのです。

カインの実例
例えば、アベルをねたむカインを神様が戒めたのに、カインは耳を貸さず、ねたみから殺意、そして人殺しへとエスカレートして、ついに弟アベルを殺しました(創世記4:4〜8)。これは、ねたみの段階で神様に戒められた時に心の方向転換をして、神様に従ったならば救われたのです。
 ところが心を頑なにしたために罪が発展しました。それは神様がカインを罪に引き渡されたため、言い換えれば罪を犯すままにしておかれた結果、サタンがカインに乗り移って罪をエスカレートさせ、殺人を犯させるのです。

厳島神社の宝物殿の絵
 わたしは昔、広島県の厳島神社を訪問して、宝物殿を見せてもらったことがあります。その時、宝物として展示されていた大きな油絵がありました。「誘惑」という題の絵です。絵の中央に白い手拭いで目隠しをした女性がいて、両手を前差し伸べて、手探りしながら真理を見つけようとしています。彼女の右手のほうには屋根に十字架のついた教会堂があり、天使が彼女をその方に招いているのです。ところが、気味の悪い悪魔が彼女の耳に誘惑の言葉をささやいて、左の歓楽の町のほうに連れて行こうとしています。

 これは、人間は善悪に関して盲目であるから、悪魔の声ではなく、神の声に聞き従う必要があるということを教える絵ではないかと思います。神が頑なにされたという状態にならないうちに悔い改める人は幸いです。
 しかし、それで回心しなくてもなお、絶望ではありません。使徒パウロが復活のイエス様の出現によって劇的に回心したように救われる希望があります。モーセは、「神の長子であるイスラエルを解放しないならば、自分の長子を失うことになる」という神様の警告をパロに伝えよと命じられました。これと同じく、罪の恐ろしい結末を伝達した上で、頑なな人の救いのために祈り続けて行こうではありませんか。
                                     アーメン
次回予告 12.4.22 血の効力(出エジプト4:24〜26)

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